高木氏も観月マリの太りやすい体質に苦労したらしい。

 そこは若い女の子だから、どうしても甘い物には目がない。ダイエットを度々命じなければならなかったらしい。
あけすけな性格でいろんな人に話していたようだが、現役中に中絶手術を受け、疑似本番をやった作品もあるという。
「この前、しくじっちゃってさ。堕ろしちゃったから、今は本番できないのよねぇ」と笑いながら話したという。
筆者は、このエピソードを雑誌編集者、カメラマン、某AVメーカーの広報担当者から聞いた。
こういうことでも、アッケラカンと喋る性格だったようだ。
93年に12月に九鬼からリリースした『結婚してもいいですか』は通算16作目になるドキュメント物だった。
久し振りにストレートな本番物だったが、ビデオの中でのインタビューで結婚引退を匂わす発言があった。
事実、この作品からしばらくは彼女の新作は出なかった。

筆者は、もちろん。他の業界人も観月マリは引退したと思い込んでいた。

  それだけに、半年以上経過してアリスJAPANから『人間・廃業』がリリースされた時には観月マリ復活と言われた。
『結婚してもいいですか』が、結婚引退を匂わす作品だったため、結婚がうまくいかず業界に帰ってきたのかと思ったのだ。
実際『人間・廃業』の連続フェラチオ発射シーンで、男優の1人が「アレ!アナタ引退したんじゃなかったの?」と突っ込んでいるシーンがあった。
当時のことを高木氏が振り返ると、『結婚してもいいですか』を撮り終えた時点で彼女はフリー女優になっていたらしいのだ。
スタッフ受けもよく、業界内に知り合いも増えた観月マリは、自分でスケジュール管理を始めたのだ。
とはいっても、すでに16本のビデオをリリースしているモデルではメーカー側も、なかなか動かない。
そんな顛末でブランクが開いたのが事の真相だったらしい。