AV memorial 桜樹ルイ

『タマにはしゃぶりつきたい』は発売こそVIPの系列会社のステラであったものの、明かにダイヤモンド映像の制作した作品だ。

ひたすらガンガンと本番を続けるオーソドックスなハードコア路線だが、相手役の男優はミッキー柳井を始めとするダイヤモンド作品でお馴染みの顔ぶればかりだった。
桜樹ルイは翌91年の2月に古巣のVIPに再び移籍するが、そこに『口全ワイセツ』バックレ事件がある。
芳友舎の名物監督豊田薫がダイヤモンド映像への電撃移籍。
名シリーズ『口全ワイセツ』をVENUSレーベル第一弾として桜樹ルイで撮影することが決まっていた。
ところが当日になっても桜樹ルイは現場に現れない。
豊田監督は彼女の自室の留守番電話を調べたり、撮影直前のようすを村西社長や彼女と交遊のあったモデルなどに問い合わせ、ワイドショーばりに主演女優なしの作品を作り上げた。
そこに『タマしゃぶ』でのカラミを編集し再使用していたのだ。
このビデオをダイヤモンドが管理していた証拠でもある。


この事件の顛末は91年4月にVIPがリリースした『裏口全ワイセツ』で長谷川九仁広監督が明かにしている。

『裏口全』では桜樹ルイと豊田監督が直接電話で会談するシーンがおさめられている。
豊田監督は凝り性な人で、60分のビデオを1本撮るにしても、膨大な撮影をするといわれている。
そうなると撮ったにもかかわらず作品に使用されない本番が丸々ワンシーンあったりするらしいのだ。
桜樹ルイは全AV女優を代表して、豊田薫パッシングをする。
いくらAVギャルでも撮影のセックスは仕事である。せっかくやった仕事を発表しないのはひどいという言い分である。
彼女の名誉のために筆者もはっきり書いておくが、実際に当時の豊田監督の作品に出演したモデルが監督がハメ撮りしたシーンを使わなかったと告白したのを聞いている。
桜樹ルイは決して金で動いた訳ではなく、AVギャルとしてのプライドとプロ根性をかけた移籍を繰り返したのである。