碧川ジュン…工　藤　翔　子
根本里恵……西　藤　　　尚
ヒロシ………岡　田　智　宏
三波基世……山　崎　　　瞳
佐織…………瀬　戸　恵　子
桜丘憲邦……山　崎　進　哉


監　督……渡　邊　元　嗣
企　画……福　俵　　　満
脚　本……波　路　　　遥
撮　影……飯　岡　聖　英
照　明……伊和手　　　健
編　集……酒　井　正　次
録　音……シネ・キャビン
現　像……東映ラボテック
スチール…佐　籐　初太郎

　　

囮痴漢捜査官のジュンはレズの愛人里恵を目の前で誘拐されてしまう。七年前に彼女が取り逃がした連続レイプ犯の仕業と睨んだジュンは単身捜査を開始。やがて忌まわしい事件の真相が明らかになって…自らが囮となって電車などでの痴漢の摘発に活躍する架空の捜査官を主人公にした奇想天外な猥褻アクション作。レズの恋人を誘拐された女捜査官対サデイストの猟奇変質者の宿命の対決が描かれる。

　碧川ジュンは、七年前に追っていた犯人を取り逃がして以来囮痴漢捜査官に格下げされていた。彼女の唯一のなぐさめはレズビアンの恋人である根本里恵の存在だった。その夜も二人はレズブレイに烈しく燃えた。

　ある朝、通勤電車の中で里恵が何者かに誘拐された。車内をパトロールしていたジュンが異常に気づいた時にはクロロホルムのついたマスクだけがその場に残されていた。ジュンが七年前に追っていた、レイプ目的で若い女を次々と誘拐しては廃人同様にしてしまうサディストの男の犯行ではないかとジュンは直感した。彼女は上司の桜丘に捜査を担当させてほしいと頼むが、彼はジュンの担当ではないと冷たく言い放った。

　里恵はとある廃屋の中で目を覚ました。いつのまにか彼女は縛られ、下着姿にされていた。彼女を誘拐したヒロシは、ジュンと里恵の関係を知っていると話し、彼女の肉体を弄び始めた。

　ジュンは単独で捜査を開始し、事件の被害者の一人、三波基世がいる療養所を訪ねた。彼女は監禁された間の記憶を失っていたが、ジュンが所持していた手錠を見て忌まわしい記憶が蘇った。手錠で繋がれた基世が男に犯され、鞭で打たれる姿だった。そしてその光景を覗く一人の女がいたことを話した。ヒロシは里恵に娼婦のような派手な下着を着せ、その肉体を弄んだ。里恵はバイブを挿入されるとこみ上げる快感に耐えきれず、最後にはヒロシのイチモツによがり声を上げた。ヒロシが幼い頃に母は死に、生まれつきの色情狂だった父は二度目の妻佐織を抱くだけでは飽き足らず、若い女を誘拐しては性欲のはけ口にしていた。しかしその父はジュンに追いつめられて拳銃で股間を撃たれ、ヒロシの家族は崩壊していった。佐織はヒロシを誘惑し、禁断の関係を結ぶと夫が監禁した女を解放して二人で家を出た。だが、佐織は自分が夫の子を身ごもっていることを知り、お腹の子を堕ろすと自身も命を絶ったのだった。

　ヒロシが里恵を誘拐したのはジュンに復讐するためだった。話を聞いた里恵は彼に同情し、抱いて欲しいと懇願した。気 を許したヒロシが鎖をほどいてやると、里恵は彼の股間を蹴り 上げて廃屋から逃げ出した。そして近くの電話ボックスから ジュンに助けを求めたが、再びヒロシに捕まってしまった。途絶えた留守番電話のメッセージを聞いたジュンは、里恵の 告げた手がかりを元に犯人の居所を突き止めることに成功した。彼女の熱意に 負けた桜丘も捜査への協力を申し出た。廃屋を訪ねたジュンはヒロシに拳銃を突き付け、署まで同 行するよう申し出た。その時、背後から桜丘が現れた。彼こそヒロシの父親、そして連続誘拐事件の犯人だったのだ。

　　ジュンと里恵は鎖で繋がれた。桜丘はジュンを犯すようヒロ シに命令し、興奮した彼は鞭を手にしてジュンの肉体を打ちすえた。すると突然ヒロシの幼い頃の記憶が蘇った。ブレイの最中に桜丘は誤ってヒロシの母親である妻を殺してしまったのだ。幼いヒロシはそれを見ていた。ヒロシは桜丘に襲いかかり二人はもみ合いになった。天井裏からミイラ化したヒロシの母の遺体が転がり落ちた。やがてヒロシは桜丘の撃った銃弾に倒れた。狂乱した桜丘はジュンたちにも発砲するが、ジュンはミイラ化した彼の妻の手でその喉を切り裂いた。事件を解決したジュンと里恵は体を重ねた。里恵はジュンの 手足を紐で縛り、張り形を手に彼女を責めた。いつも以上の快感に溺れるジュンの歓喜の声が大都会の夜に響き渡った。