
澄野はふとしたことから奇妙な病院に監禁されてしまう。そこでは人間がセックスをするときに発する超能力の研究が行われていた。巷は間もなく地球に激突するという彗星の噂で持ちきりだった。実は病院の看護婦も患者も地球を救うために選ばれた性の強者どもだった。彼らのエクスタシーのパワーは地球滅亡の危機を救えるか?

数年後に善星が激突し地球は消滅するという噂が世界中に広まり、人々は混乱に陥っていた。澄野渉は、ある日何者かに捕らえられ、病院の診察室に軟禁された。白衣の女医・皆元育子は彼のスペルマを採取したいと、イチモツをしごき始めた。
スペルマを取られた渉はそのまま入院させられることになった。病室では院長の大洞仙人の前で患者の佐伯権造と看護婦の愛多共子が白昼堂々セックスに耽り、何やら実験をしていた。
大洞は渉を院長室に招くと、意外な話を始めた。セックス・サイコキネシスという一種の超能力がこの世に存在し、その力が地球の危機を救えるかもしれないというのだ。育子はその強大な力の持ち主だった。渉は彼女のパワーを引き出すための相手として選ばれたのだった。渉にはそんな話が信じられなかった。
監禁された渉の前に育子が訪ねてきた。彼に好意を持った育子は自分は奇妙な力を持ったミュータントなのだと告白し、これが自分の一生に一度だけの恋だと言った。
その夜、娯楽室ではセックス・サイコキネシストたちを集めた実験が行われた。室内ではまるでピンサロのように人々が歓喜に酔いしれた。育子は渉の顔を見ながら一人オナニーで快感を高めていった。やがて全員が同時に絶頂を迎えると、彼らの力が雷の音と共に激しい雨を降らせた。渉は一千万の報酬を条件に、育子とのセックスに同意したが、それを聞いた育子は深く傷ついた。
本番までの二十日間、渉はしたくなったらいつでも看護婦とセックスするように命じられた。病室で、トイレで、廊下で、彼は本能のままに看護婦たちの肉体をむさぼった。育子は渉に恋をしていたが、彼が一千万の報酬を要求したことで深く傷ついていた。渉は「お人好しは馬鹿を見るだけさ」と嘘ぶいたが、育子の煩悶は募るばかりだった。
本番五日前からはセックスを禁止され、患者たちは禁断症状に陥っていた。そんな中、渉は報酬の小切手を前払いしてもらうと、育子の前でピリビリに破いてみせた。その思いを知った育子は彼の胸に飛び込んでいった。
いよいよ本番の日。世界中で同時に計画が開始された。娯楽室で再びピンサロさながらの淫らな光景が繰り広げられる一方で、渉と育子は別室でセックスをはじめた。渉は初めての行為に震える育子を優しく愛撫し、愛液にまみれた秘部に挿入した。渉のピストン運動は育子のGスボットを刺激し、彼女の脳裏には彗星の姿がはっきりと見えた。そしてタイマーがゼロを迎えた瞬間、彼らは同時に果てた。
数日後。渉が目を覚ますと、そこはごく普通の病院に変わり、育子の姿はなかった。彼に詰め寄られた大洞は、一千万の小切手を差し出すと、研究のため北欧へ旅立った育子から「私のことは探さないで欲しい」と伝えられたことを話した。
その後、二度と慧星の噂は流れなかった。渉にとっては育子の存在が生きる目標となった。彼は一生かかってでも育子を探し出そうと決心するのだった。