山岸明…………日比野　達　朗
山岸美佐子……貴　　奈　　子
山岸加奈………林　　　由美香
徹………………真　央　　　元
北村教授………野　上　正　義
北村華江………小　川　真　実
坂本……………森　山　竜　二
パーティー客……
杉原みさお／水上ゆい／桜木ルミ


監　督……野　上　正　義
脚　本……野　上　正　義
撮　影……千　葉　幸　男
照　明……渡　波　洋　行
編　集……田　中　　　修
録　音……シネ・キャビン
助監督……周　　　富　芳
現　像……東映ラボテック

　　

美佐子は学校の恩師北村教授と華江夫人の結婚記念日祝賀パーティーに招かれた。夫の明は美佐子の帰りを待っていたが、いつになっても戻ってこない。二階には妹の加奈が住んでいるが、今日は彼女の恋人徹が来てセックスにおぼれているらしい。翌朝ようやく美佐子が帰ってきた。明は激怒したが、彼女はパーティーの楽しかったことが忘れられない。彼女はそこで何を体験したのだろう。ベテラン俳優野上正義が自作の脚本を監督。豊熟な人妻の濃密な性体験をねっとりと描いたコーフン編。

　山岸明の妻美佐子は、大学時代の恩師北村教授と大人華汪の結婚なん周年かのお祝いを兼ねた同窓会に着飾って出かけた。明はビールを飲みながら時回をつぶしていたが、十二時を過ぎても美佐子は帰ってこない。電話が鳴ったので受話器をとると切れてしまった。二階には妹の加奈がいるが、恋人の徹が来ていて濃厚な喘ぎ声が階下にまで聞こえ、明はいっそうイライラしているのだ。トイレにいくため階下に降りてきた加奈に徹と早く結婚式をあげろと言ったが、彼女はそんな事にこだわってはいなかった。時計が深夜の二時を打った。

　翌日の早朝。明はまんじりともせず朝を迎えた。電話のベルが鳴った。美佐子からだろう。受話器をとった。だが電話は無言のまま切れてしまった。しばらくするとまた電話。電話はつづいて二度三度と鳴った。その度に受話器をとったが、無言のまま切れてしまう。家の前で車の止まる音がした。話し声が聞こえる。明は耳をすませた。若い男二人の声がしてドアが閉まり、車は走り去った。明の胸の中には、妻が男と戯れているイヤラシイ妄想が浮んだ。しばらくして玄関のチャイムが鳴り、ドアが開いた。美佐子が靴を脱ぎながら照れくさそうに笑って、泊ってしまったことを謝った。二階から加奈と徹が降りてきた。今日は日曜だが、仕事があるので出勤すると言って出ていった。明が美佐子を責めると、遅くなるので幾度も電話をしたが話し中だったとハッキリしない口調で答えた。そして帰りも誰にも送ってもらわず電車だったとも言った。明はその答で一応納得したようでもあった。美佐子は、教授宅での楽しかったことを改めて回想した。

　パーティーには美佐子のほかに彼女と同学年だった田中や後輩の坂本など大勢の人が集まった。北村教授は奥さんの華江とチークダンスを踊ってみんなの賑やかな拍手を浴びた。夫妻が踊りおわると田中が華江に飛びつくように抱きしめて踊りはじめた。美佐子も坂本に肩を抱かれて楽しそうだし、中には熱いキスをしているカップルもいる。

　美佐子が洗面所で化粧を直していると、後から誰かに抱きつかれた。振り向くと坂本だった。彼は美佐子を抱き寄せて接吻したので、彼女も燃えてきて唇を重ねながら会場から離れた一室に連れこまれて全裸で熟い交合におぼれた。気づいたときは坂本の姿はなかった。パーティーは終わったのか、玄関のほうで挨拶している人達の声が聞こえてきた。襖が聞いて華江が声をかけた。北村教授も顔を出して三人で二次会をやろうと楽しそうに提案した。だが、その二次会とは……。

　三人は風呂に入った。当然、全裸である。北村夫妻はシャボンの泡だらけの手で美佐子の体を撫で回し、その手はやがて秘所を愛撫。愛撫の手は次第に早くなって美佐子を責めつづけたので、彼女はカイカンに我慢できずついにアクメを迎えた。やがて三人は夫妻の寝室に移ると、互いに相手を求めては愛撫をつづけた。そして妖しい狂態の中で果てた。美佐子は失神したように横たわっだ。美佐子にぞの話を聞いた夫の明は複雑な思いだった。彼はこれまで、夜の営みで彼女を本当の愉悦に誘ったことがあっただろうか。改めて謝る妻を見ていると怒る気にもならなかった。彼は求められて美佐子を抱きしめ、熱く長い接吻をしてからボッキしたイチモツで彼女の秘所をつらぬいた。

　やがて同時に果てて二人が愛の余韻にまどろんでいると、玄関のほうで加奈の「ただいまぁ」という声が聞こえた。二人は慌てて衣服を身につけた。ドアから顔を出した加奈は夫妻の行為を察したらしかったが、二人の傍にくるとちょっと改まった態度で恋人の徹と結婚することに決めた、と報告した。「これですべてはうまくいく」明も美佐子も、幸福というものをしみじみと感じていた。