茂作……山本竜ニ
みゆき……冴木直
竜子……橋本杏子
晴恵……しのざきさとみ
アコ……水鳥川彩
マコ……杉原みさお


監督……深町章
脚本……深町章
撮影……稲吉雅志
照明……伊和手健
編集……酒井正次
助監督……田尻裕司
現像……東映ラボテック

　　

ここは落ち目村。その名のとおり若い者は都会に出てしまった過疎の村である。この村に住む茂作は絶倫オトコで、妻の目を盗んでは若い女たちと戯れている。そんな彼の前に現れたみゆきという若い女が彼の土地を高額で買いたいというのだが……。
深町章が自作の脚本を監督したこのドラマは、村一番の絶倫男の色と欲の全貌を暴いたコーフン作。冴木直、橋本杏子、しのざきさとみ、水鳥川彩、杉原みさおといった豪華キャストが見もの。
　広々とした緑草地帯と昔ながらの藁葺屋根……ここは落目村。その名のとおり、落ち目つづきの過疎の村なのである。その藁葺屋根の家に住んでいる老人茂作は村でも有名な絶倫オトコ。毎晩のように女学生のアコや看護婦のマコが来て茂作に抱かれている。二人とも金をもらっているのだ。茂作の女房は、東京の娘に初孫が生まれるので手伝いにいって、もう半月以上も帰ってこない。
　　ある日、都会風の美しい女が茂作を訪ねてきた。彼女は束京から来た上条みゆきと名乗り、土地を売ってほしいと頼んだ。しかも、一万平方メートルの土地を全部買いたい、と言うのだ。みゆきはまだ二十歳、家族は年の離れた姉が一人いるだけ。両親は四年前に交通事故で二人とも死んだという。その造産が十五億円もある。両親が亡くなる前にここを車で通ったことがあリ、そのときこの広々とした土地にお城のような家を建てて一緒に住んでみたい、と話し合った。その夢を実現したい、というのである。こんな話をしているとき、下の道に止っている黒塗りの乗用車から運転手が「お嬢さん、長いこと風に当たると体に毒ですから…」と声をかけた。みゆきは茂作に、また来るか電話をするから考えていてほしいと言って去っていった。茂作はうっとりと見送った。お嬢さんで、体も弱いらしい……ということは、まだ処女に違いない。茂作は下腹部がムズムズするのだった。
　　茂作は歌でもうたいたい気分で愛人の晴恵の家にいった。そして、話があるという晴恵を抱いて溜まっていたモノを吐き出し、果ててから酒を飲みながら彼女の話を聞いた。それによると、晴恵が東京にいたときの知リ合いが茂作の土地を全部高価で買いたがっていて、しかも税金の払い方までよく考えているというのだ。
みゆきの話にも乗ってやりたいし晴恵の話にも魅力がある。茂作が迷っているところに電話のべルが鳴った。相手は晴恵だった。彼女が話した土地の件で、社長が明日茂作に会いに来るという。その社長が女だと聞いて茂作の気持ちがちょっと動いた。
　　翌日、茂作は料亭の一室で女社長と会った。土地開発会社の代表取締役橘竜子である。竜子は晴恵とは十年ほど前に東京の店で一緒に働いていたらしい。この店というのは実はソープランド。つまり二人はソープ嬢だったのだが、もちろん茂作は普通のお店に勤めていたのだと思っていた。
　　竜子は税金対策を改めて説明してから、土地代は特別に総額十億円、手付け金として一割を本日中に払うのでよかったら仮契約書に捺印してほしいと告げた。茂作がみゆきの話もあるので迷っていると、彼女は障子を閉めてにじり寄り、よかったら私の体にハンを押してと囁いた。茂作は我慢できずにボッキしたイチモツを竜子の秘所に突き立てた。結論は二日後にこの部屋で出すことになった。
　　翌日、待っていたみゆきが訪ねてきた。彼女が古い構えの家の中を珍しそうに見て回っているとき、欲情した茂作は彼女に抱きっき押し倒して拒むのを強引に凌辱した。
　　その翌日、約束どおり結論を聞きにきた竜子は意外な条件を提示した。竜子はみゆきの姉だったのだ。そして妹が犯されたので医師の詳細な診断書を彼に見せて強姦罪の重刑をちらつかせながら、一昨日手付けとして払った金を土地全部の契約金にしてしまった。
　茂作は思いもかけない落とし穴に突き落とされて青くなった。
　　すべては晴恵と竜子の仕組んだカラクリだった。みゆきが竜子の妹というのはウソ。竜子に頼まれたアルバイトである。だから竜子の出費はそのアルバイト料とみゆきの処女膜再生費だけ。しかも安く手に入れたあの土地には、もう八億円で買手がついている、という抜け目なさなのだ。晴恵と竜子は抱き合ってレズのカイカンにおぽれた。一方、茂作は捨て鉢になってマコとアコを相手に挑もうとしたが、イチモツはどれだけ焦ってもうなだれたままだった。