園山高志……池　島　ゆたか
園山明子……川　奈　　　忍
轟　　渉……荒　木　太　郎
轟　悦子……水鳥川　　　彩
佐伯良子……早　瀬　　　瞳

監　督………深　町　　　章
脚　本………周　　　知　安
撮　影………稲　吉　雅　志
照　明………守　田　芳　彦
編　集………酒　井　正　次
助監督………広　瀬　寛　巳
現　像………東映ラボテック
スチール……津　田　一　郎

周知安の脚本を深町章が演出したこの作品は絶倫男の欲情遍歴を描いたドラマだが、最後の意表を突くどんでん返しが見ものである。川奈忍、水島川彩、早瀬瞳のほか池島ゆたか、荒木太郎らが顔を揃えている。

ちいさな会社の係長をしている園田高志は昨夜妻の明子を抱いたばかりなのに朝の出勤前にまた一発ヤラなければ気がすまない絶倫男。彼は妻だけでは満足できずソープヘも行くしオナニーもする。今の悩みは、なんとかして素人と浮気ができないものかということである。
ある日、明子の妹で女子大生の良子が遊びに来ることになっていたが、明子は中学時代のクラス会があって出かけるので、高志に早く帰ってきてほしいと頼んだ。明子は先月高校のクラス会に出たばかりだが、そんな事よりも高志は面倒臭そうな返事をしたものの内心期待で胸がはずんでいた。
駅へ向う途中で高志は隣家に住む轟渉と悦子夫妻と一緒になった。二人は高志と同じ会社に勤めている部下である。悦子は万年平社員の渉に不満を抱いているようだった。だが、なかなか魅力のある女だ。尻を振って歩く姿に思わず欲望を感じる高志であった。
園山家を訪ねてきた良子は五十万円という大金を貸してほしいとねだった。断わった明子は食事の費用とバイト代を渡すと、忙しそうにクラス会へ出かけていった。高志がいつもより早く帰宅すると、良子がおいしそうな料理を作り風呂も沸かして待っていた。それを知った高志は、好きでもない男にこんな心のこもった事をする訳はない、と内心淫らなことを考えて胸を躍らせ、長子もそんな彼を見てこれで五十万円を借りられるだろうと明るい希望を抱いた。二人はビールを飲み食事をすると、当然のことのように寝室にゆき蒲団に横になった。良子は積極的に彼を愛撫し、五十万円の話をしながら体を求めた。彼は興奮しているので生返事をしながら本番に突入した。
というわけで高志は会社で金を借りて良子のアパートに届けに行くはめになった。良子のうれしそうな顔を見て彼がまた欲情して抱こうとしたとき、玄関のチャイムが鳴った。約束した友人が勉強しに来たのだと言うので、高志は残念だが帰ることにした。訪ねてきたのは良子のボーイフレンドで、二人は高志に借りた五十万円でオーストラリアに旅行に行くつもりだったのだ。
高志が次に狙ったのは轟の妻悦子である。計画を練った彼は渉に退社後に遠い営業所に書類を届ける用事を頼み、その夜悦子をホテルに誘った。二人は激しく燃えて愛欲におぼれた。事後に悦子は夫の昇進に力を貸してほしいと高志に頼んだ。彼は朝まで悦子と一緒にいたいと思ったが、相手が人妻では思うようにならなかった。
高志はある計画を練る。夜、彼が轟夫妻を家に招いて一杯飲む機会をつくる。しかし悦子は適当な理由をつけて断わる。そして悦子を除いた三人で飲むが、酒に睡眠薬を入れて渉と明子を眠らせてしまう……という方法だった。
いよいよ計画を実行する日が来た。悦子は約束どおり来なかったが、園山家では高志と明子と渉が陽気に話しながら飲んだ。高志は二人がいい機嫌で酔ってきたのを見計ってグラスに睡眠薬を入れた。だが渉と明子はそれを欲まないうちに互いに欠伸をして眠くなったと言いはじめた。薬も飲ませずに眠ってくれればこんなラッキーなことはない。明子は渉に泊まるようにすすめて二階に仕度をすると自分も寝室に行って寝てしまった。高志は寝室で先に眠った明子の隣の蒲団にもぐりこんだが、明子が熟睡しているのを確かめると自分の枕に蒲団をかぶせて眠っているように見せかけ、そつと説け出して隣の轟家へ行き、待つていた悦子を抱いた。人妻の家で夫の留守にセックスするなんて最高のコーフンであった。
しかしその頃、高志が熟睡していると思った明子はそっと二階へ上り、以前から関係を持っていた渉と声を殺して熟いセックスにおぼれていた。二組の夫婦はお互いの不倫に全く気づいていないようだった。