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豊  丸
井上あんり
東山絵美
渡 剛敏
山本竜二
池島ゆたか


監督……片岡修二
脚本……瀬々敬久 片岡修二
撮影……下元 哲
編集……酒井正次

君は豊丸を知っているか! 稀代の淫乱女優としてあえぎまくりイキまくりで売れまくった彼女がなんと映画で戦前のスパイであの“ラスト・エンペラー”溥儀とも親交があった川島芳子を演じるのだが……片岡修二が際立ったテクニックを駆使して演出したドラマを越えたドラマ。何はさておき彼女のおそるべきアクメを聞くべし!!
日本車が戦略のため満州(中国の東北部)を独立国にしようと目論んでいた頃。男装の麗人川島芳子は、チャイナドレスを着た皇帝溥儀の妻婉容妃を天津から連れだし、追手の攻撃を避けながら溥儀の宿泊しているホテルヘ案内した。妃を部屋へ伴ったのは甘粕である。だが、久し振りに妻と逢った皇帝は無関心な表情を崩さなかった。
隣室に控えた甘粕は芳子の胸に手を伸ばして軍服をひろげ、乳房の傍の弾痕は戦傷ではなく自殺未遂の名残りだと暴いた。怒った芳子は、彼が溥儀と同性愛だがそれを取り繕うために妃を連れ出させたのだと責めた。芳子は璧に飾られた額縁を外した。マジックミラー越しに隣室の様子が見える。婉容妃は溥儀と共にベッドに倒れこんでいる。溥儀は妃を裸にして愛撫した……。カットの声。
これは映画の撮影現場の模様である。芳子に扮しているのは、史上最強の淫乱女として評判の高い豊丸である。レポーターが撮影の合間に豊丸白身や主な出演者にマイクを向けて、噂の豊丸について質問を浴びせかけていた。
芳子は大陸浪人川島浪速の養女。実父は清朝粛親王。東洋のマタハリと言われるようになった芳子は七歳のとき、父の「君に玩具を進呈する。かわいがってやってくれ」という手紙と共に川島の許に送りこまれたという。
その日の撮影が終わると、レポーターは密着取材をつづけるために豊丸の部屋に行った。そしてセックスについて話しているうちに二人は全裸になって濃厚なレズビアンプレイにおぼれていった。
川原の草むらを芳子が走ってくる。しばらくすると向うの鉄橋が爆音と共に吹き飛んだ。昭和三年、張作霖の乗った北京行の特別列車を狙ったのだ。このとき芳子は十八歳。
突然、学生服の少年山口二矢が現われて芳子に追いすがった。二矢は昭和四十五年に自殺したテロリストである。芳子はそれ以前の二十三年に売国奴として処刑されている。四十四歳だった。だが、日本を売ったといわれる芳子は日本国籍をもっていなかった。
銃声が起こったので芳子と二矢は懸命に逃げた。そして二矢の姿が見えなくなると、婉容妃が芳子に追いすがった。婉容は芳子のように男になりたかった。そうすれば、同性愛者の夫溥儀は彼女を愛してくれたはずだから。
突然、芳子役の豊丸に一人の男が駈け寄ったので撮影は中断された。スタッフに捕えられた男は「豊丸は俺の恋人だ! たった一人の恋人なんだ!」と叫びつづけていた。ストーカーじみたファンなのだ。
映画のクライマブクスに近い、養父川島とセーラー服姿の芳子の回想場面が撮影中である。実父粛親王から玩具だといって届けられた芳子を、川島は全裸にして愛撫している。芳子も彼のペニスを口に含んだ。川島は芳子の性器に指を入れてまさぐった。性器は大きく、彼の手首まで埋没した。芳子はもっと大きくふとい物を要求した。川島はふとい干し大根を挿入し、荒縄で彼女の全身を巻きながら責め立てた。芳子は苦痛と快感に身悶えながらうめいている!
逮捕された芳子は、取調室で拳銃をこめかみに当てると引き全をひいた。銃声! だがそれは芳子の拳銃の音ではなかった。驚いた芳子役の豊丸やスタッフが振り返ると、婉容役の絵美に男がライフルを突きつけていた。前にロケ中に豊丸に襲いかかった熟狂的なファンたった。「俺はこの世でたった万人の豊丸の恋人だ。つまらん映画なんかやめて、みんなで豊丸を愛したらどうなんだ!」男がライフルを振り回して裸になれと怒鳴るので、豊丸をはじめスタッフ全員が服を脱ぎ捨て、豊丸を押し倒すと愛撫した。男も裸になってすさまじい乱交に参加した。
監督はその場面を撮影するようにカメラマンに指示した。豊丸は男たちの愛撫に悶えながら、耐えられぬ歓喜にけだもののごとく絶叫していた。
ラストシーンの取調室。拳銃をこめかみに当てた芳子は銃声と共に倒れた。クランクアップ。打上げは店を買切りにして盛大に行われた。豊丸はじめ出演者スタッフが陽気に談笑している。そのなかに、あの熟狂的なファンの顔もあった。彼もスタッフの一人だったのだ……?


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