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青木祐子
中里冬美
野田秀良
三田寛之
一条政輝
夏井亜美


監督……加藤晴海
脚本……風見信之介
撮影……岩本和也
照明……森谷清彦
録音……遠藤和生

とある別荘地で暮らす、裕福だが不能な夫をもつ美しい人妻……毎夜、火照る肉体をもてあます彼女の前に現れた若い男。妖艶で成熟した人妻を美人AV女優青木祐子が演じ、彼女のむせかえるような色気が全編を覆う。87年にアダルトビデオとして制作されたが、その内容の濃さからフィルムに起こして劇場でも公開されたといういわくつきの一編だ。
 夕刻。別荘地の林道を一台のBMWが走っていた。運転しているのは目が覚めるような美しい和服の人妻、和子だった。助手席には若い男が乗っていた。男は観先客であり、さきほど駅で女に声をかけられたばかりだった。車はそのまま女の家に入り、2人は寝室でもどかしいように求めあった。かすかにドアが開かれ、その光景を覗いている男がいた。男は暗く悲しい眼をしていた。
 湖に男が立っていた。和服を着た和子が近づいていった。「よかったら、私の家に泊まり ませんか?」そこへ、若い女が駆けて来た。男は圭一といい、元ボクサーだが眼をやられ、そのままどんどん視力が落ちていた。女は真沙美といい、元はアダルトビデ才に出演していたが、今はホテトル嬢になっていた。2人は観光に来ていた。「圭一、どうしたの」「この人が、家が広くてもてあましてるから、泊まらないかって」和子を見た真沙美は驚いた。和子もアダルトビデオに出演していた仲間だったのだ。
 和子の家に泊った2人は屋敷の立派さに驚くが、圭一の眼の手術代を出させようと、和子の過去をネタに和子と彼女の亭主を脅すことを思いつく。その晩2人は和子にビデオに出ていたことを知られたくなかったら金を出せと言うが、簡単に断られてしまう。怒った2人は強引に和子を犯してしまう。意外にも和子は3人プレイにも積極的だった。
翌朝、散歩している真沙美の前に車椅子に来った和子の亨主清二郎が現われる。真沙美は秘密を買ってくれといい、証拠を見せるから、今晩部屋に来いと言い放つ。
 その晩、圭一と和子のからみを、ドアのすき間から真沙美と清二郎が覗いている。だが真沙美がこのことを世間に公表すると言っても清二郎は黙ったままで、悲しげに自分の部屋に帰ってしまう。怒った真沙美は和子に、亨主にバラしたと言う。すると和子は声をあげて笑いはじめた。
 清二郎はビデオに出ている和子を気に入って結婚したのだった。彼は閑房小説の人気作家であり、あといくらも生きられない骨肉腫で、気力が失せていて、和子に情事をさせ、それを覗いて想像力をかきたてて作品を書いているのだった。
 数日後、情二郎の机の上には『倫落夫人』という標題のついた原稿箋が綴じられている。「やっと出来た。久し振りにお前の舞いが見たい」と清二郎に言われ、和子は舞い始める。
情二郎は舞いを見ながら息づかいが荒くなり、やがて息がたえる。
それから数週間がたった。森のなかの美術館で若い男が展示品を見ている。和服を着た和子が近づいていく。「今日は、何処へお泊りですか?」




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