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玉代……………里 見 瑤 子
晋三……………なかみつせいじ
鈴木一郎………西 岡 秀 記
エリカ…………真 咲 南 朋


監 督……深 町   章
企 画……福 俵   満
脚 本……後 藤 大 輔
撮 影……長谷川 卓 也
編 集……酒 井 正 次
録 音……シネ・キャビン
助監督……佐 藤   吏
現 像……東映ラボテック

  

玉代は別荘で病身の夫晋三の看病を続けていたが、彼の殺害を試みてそれに成功する。そこへ保険会社調査員の一郎が訪ねてくる。そして登山帰りで事故に巻き込まれたという花子も。二人は晋三の姿が見えないことを不審に思う。玉代はふたりも殺害して事件を隠蔽しようと試みるが…。保険金をめぐる愛憎の欲望劇をベテラン深町章監督が練られたストーリーと官能的なセックスシーンを融合させて描きだした新しいタイプの濃密エロス編。

玉代は床に伏した夫晋三の看病を続けていた。一年前、別荘代わりに使っていた小さなホテルを買い取って移り住み、使用人も辞めさせて玉代とふたりきりの生活を送っていた。

玉代が森で摘んだ草を料理し、晋三へ夕食を持っていくと、晋三は玉代を強引に抱いた。結婚して不自由のない生活を送るつもりが、死にかけの自分の面倒をみるはめになり、心底腹が立っているのだろうと皮肉っぽく言うと、玉代が料理した草を無理矢理彼女の口に突っこんだ。玉代はそれが森で見つけた二輪草だと言い張ったが、晋三はそれがトリカブトであることを知っていた。晋三は玉代が自分を殺そうとしていることに気づいていたのだ。そして知り合いの探偵に以前から彼女が自分に飲ませていた薬に毒が入っていないか調べさせると言った。玉代は隙を見て晋三の顔に枕を押しつけ、窒息死させた。

玉代はシャワーを浴びながら、自分が目を離した隙に晋三が心臓発作で倒れたのだと口にしながら大きな笑い声をあげた。そして薬を始末しようと探しはじめたその時、生命保険会社の調査員と名乗る一郎が雨のなかを訪ねてきた。玉代は彼が晋三の言う探偵に違いないと思った。玉代は一郎を家に上げて誘惑した。一郎がことに及ぼうとすると玄関のチャイムが鳴った。来たのは登山客らしい若い女の花子で、この先の道が土砂崩れなので助けて欲しいという。玉代は花子に死体を発見させてしまおうと企み、彼女に晋三の様子を見てきて欲しいと頼むと一郎には食材を運ぶのを手伝って欲しいと裏庭の倉庫へ呼んだ。玉代は包丁を隠し持ちながら一郎に近づいた。そこへ花子が現れ、晋三が部屋にいないと告げた。

晋三の部屋はもぬけの空だった。玉代は花子が死体を隠したのではないかと疑ったが、実はさっき喧嘩をしたので怒って出かけたのだろうと適当な言い訳をし、彼を探す振りをして森の中へ出た。一郎と花子もそれぞれ探しに出たが、皆が出た隙にこっそり家へ戻った玉代は死体の行方を探した。一方、一郎と花子は森のなかで炭焼き小屋に入ると、お互いの腹のうちを探りあった。事故の話は嘘で、花子も理由があってやって来たのだった。ふたりは森のなかでセックスをした。

玉代は花子の荷物から警察手帳を見つけた。森のなかで一郎はまとまった金が入ったので来て欲しいという晋三に呼ばれて来たことを花子に話した。花子は玉代が晋三を殺したのではないかと疑っていた。玉代は一郎と花子を殺してしまおうと、晋三の食事にもったトリカブトを鍋に放り込んだ。そこへふたりが戻ってきた。その頃、晋三は田舎のラブホテルで愛人のエリカとの情事に溺れていた。

玉代と一郎、エリカは三人で夕食のテーブルについた。一郎は晋三の前妻が大変な金持ちだったが若いうちに事故死したことを話した。その調査をしたのが一郎だった。そしてわけあり顔で、玉代が殺したのは悪い奴なのだから、出すものを出せば目をつぶると脅した。それの言葉を聞いた瞬間、花子は恐喝の現行犯として一郎に手錠をかけた。そして玉代にも出頭を要請した。その時、一郎と花子は突然苦しみだし、やがて事切れるのだった……。

が、以上はすべて病気で寝ている玉代が見た夢だった。玉代が寝室のベッドで目を覚ますと、そこには自分を看病してくれている夫の晋三の姿があった。晋三は玉代のために山で採った二輪草を料理してくれたという。玉代はそれがトリカブトであることを知っていた。すべては玉代が見た予知夢だったのだろうか……。
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