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雪子……青木 奈美
兄 ……下元 史朗
女 ……丘 ナオミ
その夫…大杉  漣
若い女…青野 リマ


監督……高橋 伴明
脚本……西岡 琢也
撮影……長田 勇市
照明……磯貝  一

  

男のたった一人の妹は四人の男に輪姦され、それが原因で自殺した。残された者の怒りと哀しみを思い知らせるため、男は四人の強姦魔の妻を凌辱して殺す決意をする。一人、二人、三人と目指す女を犯してピストルで殺し、最後の四人目の女も襲って犯した。彼女を殺せば復讐はおわるが・・・これは「目には目を」の復讐を続ける男と狙われた人妻の奇妙な愛と意外な結末を描く異色ドラマ。

会社に勤めている雪子は白タクの運転手をしている兄と二人暮らしである。ある日、彼女は残業で遅くなった帰り、人気のない道で四人の男に襲われ、輪姦された。兄が帰ったとき、雪子は半裸にちかい乱れた姿で茫然と座っていた。そして数日後、彼女はカミソリで首を切って自殺した。  愛する妹の悲惨な死を見た兄は、輪姦した四八への復讐を言った。それは彼らの妻を強姦して殺し、残された者の悲しみを思い知らせることだった。

そして、一年経った。強姦グループ四人の所在を突きとめた彼は、まず二人の男の妻を強姦して殺した。三人目の男は団地に住んでいる。男が外出したのを確認して彼は玄関のベルを押した。全裸の女が出てきたが、彼がピストルを持っているのを見ると強姦殺人事件の聞きこみに来た刑事と誤解し慌てて部屋に案内した。しかし彼が犯人だと知ると泣き叫びながら助けを求めた。後は豊満な肌にピストルを這わせながら凌辱し、セックスがおわると下腹部を座蒲団で覆ってその中心にピストルを撃ちこんだ。全裸の女はもがきながら死んだ。これで三人目の復讐はおわった。残るのは一人である。

四人組のリーダーはマンションに住んでいた。ベルを押すと女の声で主人が留守だから帰ってほしいという答が返ってきた。警察の者だと言うとドアが開いたので、彼はコートの中から銃を突きつけて中に押し入った。女は観念したのか、彼が妹の復讐に来た殺人犯と知っても恐れる様子はなかった。彼は女を抱きすくめて押し倒すと唇に舌を入れて吸い、乳房を愛撫しながら肌を合わせた。じっと耐えて目を閉じている女を見ると、彼はこの女の夫に犯されたときの雪子のことを思って哀しみがこみあげてきた。急いで洗面所に行って水道の水で顔を洗って涙を隠して戻ると女が庖丁を持って立っていた。ギクリとしたが、女は殺される前に二人の食事を作るのだと仕度を始めた。女と向いあって奇妙な気持で食事をしていると外でパトカーのサイレンの音がした。女が彼に同情するように強姦されて自殺した雪子のことを口に出したので突然逆上した彼はピストルで女の頭を殴り、また慌々しく挑んでいった。

だが髪の間から血を流している女の姿を見ると空しくなり、体を離すと妹を失った不幸を独り言のようにつぶやいた。それをじっと聞いていた女は涙を流した。それを見た彼はこの女がかわいそうになり、殺す気もなくなって帰ろうとした。そのとき玄関のベルが鳴った。訪ねて来たのは暴行殺人事件の聞きこみに回っている二人の刑事だった、応対に出た女は変わったことは何もないと言って帰した。そして感謝する彼に体を求めてきたので二人は寝室でまた愛撫を繰返した。熱い情事のあとで、女は暗い過去を告白した。彼女も雪子と同じように四人組に輪姦されたのだ。その後、雪子のように自殺する勇気もなくリーダー格の男につきまとわれ、半ば捨て鉢になって言われるままにその男と結婚した。ということだった。結婚してからも少しもやさしくしてくれない夫を、彼女は今でも憎んでいると言った。

玄関のドアが関いて男が帰ってきた。男はピストルを構えている彼を見ると驚いたが、仲間三人の妻を殺したことを聞くと女を殺せと彼女を突き出した。しかし、彼に銃口を向けられると青くなって崩れ伏した。緊迫した時聞か流れた。女は茫然と立ちすくんでいたが、テーブルの上の包丁を握ると突熱彼に体当りして突き剌した。ピストルを落とした彼は女にすがるように倒れた。女はやはり夫のほうが大事だったのだろうか。男は助けてくれた妻を抱きしめ、異常な興奮のなかで服を脱がすと体を重ねた。女は激しく拒みながら手に触れたピストルを取ると狂ったように責め立てる男の胸に向けて引金を引いた。逮捕された女は取調べられても二人の男を殺した理由をはっきり説明できなかった。憎んでいた夫と、自分を強姦した男…その二人を彼女は殺した。それは何か得体の知れないものへの精一杯の反逆だったのかもしれない…。
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