落合真奈美……結　城　リ　ナ
木村可奈子……星　沢　マ　リ
中津……………なかみつせいじ
南野……………銀　　　　　治
田辺……………津　田　　　篤
諸星……………野　村　貴　浩
初老の医師……牧　村　耕　次

企　画……福　俵　　　満
脚　本……五　代　暁　子
撮　影……清　水　正　二
音　楽……大　場　一　魅
編　集……酒　井　正　次
録　音……シネ・キャビン
助監督……中　川　大　資
スチール…津　田　一　郎
現　像……東映ラボテック

これはセクシーな看護師に翻弄されて幻想と官能の世界に溺れていった男たちの体験を、ベテラン池島ゆたか監督がシュールなタッチで描きだした超刺激作だ。本作がピンク映画初出演となる結城リナ、そして星沢マリと、フレッシュな女優たちが濃厚でパワフルな艶技を披露している。

とある内科クリニックの診察室。下痢が治らぬ高校教師の中津、頭痛に悩む弁護士の南野、倦怠感を訴えるオタク系のフリーター田辺は半年間ここへ通い続けていた。彼らは診察が終わってもなぜか待合室に座っていた。やがて勤務を終えた看護師の真奈美と可奈子が出て来た。真奈美は可奈子を合コンに誘うが、控えめな可奈子は苦手だからと断った。老医師は「明日もよろしく」と二人に温かく声をかけた。三人の患者たちは医師と真奈美と可奈子が淫らな３Ｐを繰り広げる妄想に襲われた。ふと我に返った中津に真奈美が声を掛けた。中津は腹具合が悪くなったのでトイレを貸りたいと言った。真奈美は戸惑う中津と強引にトイレに入り、フェラチオを始めた。中津が待合室に戻るとまだほかの二人が座っていた。トイレから出てきた真奈美は中津に目配せをしながら通り過ぎた。可奈子はまるで三人などそこに居ないかのように待合室を片付けて電気を消した。
南野は事務所で依頼主の女と話していた。女は何故か全裸で、真奈美にも可奈子にも見えた。その後、秘書の諸星が恋人との海外旅行で一週間休暇が欲しいと言った。南野は渋々許可をした。その後彼は諸星と恋人がセックスしている様を夢に見た。 ひきこもり気味の田辺は自室のパソコンでピンク映画を観ながら、医師がパンティ一枚の可奈子を診察し、セックスする場面を想像した。田辺がふと我に返るとパソコンの画面にはなぜか『パソコンを捨てよ！街へ出よう！』という文字が映し出された。田辺は「そうだ、これだ！」と思わず叫んだ。
翌日、田辺はストーカーのように可奈子の後をつけた。それに気づいた可奈子は田辺を優しく部屋に招き入れ、抱かれた。田辺は夢のような体験に天にも昇る思いだった。
中津は痴漢の常習者で生徒達から忌み嫌われていた。彼が夕方の教室で黒板に書かれた悪戯書きを消していると、看護師姿の真奈美が現れた。真奈美は「この間の続きがしたいの」と積極的に中津をセックスに誘った。
後日クリニックにやって来た中津と田辺はどこか前向きな気持ちになっていた。そして診察を受けながら食い入るように真奈美や可奈子の姿を見た。南野だけは症状が悪化したとこぼしたが、診察の合間にはつい真奈美と可奈子のことを見てしまうのだった。南野がクリニックのトイレから出てくると、待合室では可奈子と真奈美がおしゃべりをしていた。南野が立ち止まって耳をすますと「やっぱりあたしたちの本命は南野さんよね」という言葉が聞こえた。南野は有頂天になった。その夜、制服を着たままの真奈美と可奈子が彼のオフィスに現れ、白衣を脱ぐと「どっちが先生の好みか正々堂々と勝負させて」と大胆に南野を誘った。彼の願望どおりの激しい３Ｐが展開した。
ある日、医師は肉体的にはまったく健康なのに毎日診察を受けにくる三人に、心療内科でのカウンセリングを勧めてみた。だが三人はともに自分は心の病などではないと強く否定した。
その後、中津は教室で真奈美と、田辺は自室で可奈子と激しいセックスをした。更に真奈美と可奈子はマンションでレズプレイをはじめた。すると、そこへ長い鬘を被り包丁を持った医師が闖入した。女同士で楽しむ二人に裏切られた思いで、彼女達を殺そうと包丁を振りかざした。その医師をはがいじめにして二人を救ったのは南野だった。女たちは「南野さん素敵！」と叫んだ。そしてふたたび南野と真奈美と可奈子の３Ｐがはじまった。その光景と、中津と真奈美、田辺と可奈子のセックスが幻想のように交錯した。その時、終業後に真奈美と可奈子に「明日もよろしく」と温かく言葉をかける医師の声が響いた。三人の男は待合室のベンチで目を覚ました。すべては彼ら三人が見た夢だったのである。
真奈美と可奈子が公園で休憩時間を楽しんでいた。可奈子は合コンで知り合った男からメールが来たことを真奈美に報告した。離れたベンチに座って見ていた中津、南野、田辺はそれぞれ時計を見て、それぞれの日常へと戻っていった。