進藤可奈子……三　上　夕　希
本城かおり……春　咲　いつか
竹宮ユイ………佐々木　麻由子
佐伯ミオ………日　高　ゆりあ
原田裕作………竹　本　泰　志
諸星タツヤ……樹　　　か　ず
高杉警部………池　島　ゆたか
仁科麻美………山ノ手　ぐり子
咲坂真一郎……本　多　菊次朗

監　督……池　島　ゆたか
企　画……福　俵　　　満
脚　本……五　代　暁　子
撮影・照明……清水　正二
音　楽……大　場　一　魅
編　集……酒　井　正　次
録　音……シネ・キャビン
助監督……茂　木　孝　幸
スチール…津　田　一　郎

女性ばかりを狙った連続絞殺事件が世間を騒がせていた。夫との離婚に悩む可奈子は犯人が遺体を捨てる現場を偶然目撃してしまう。彼女は離婚相談を持ちかけた弁護士の咲坂と愛しあうようになっていた。そんな可奈子に犯人の影が忍び寄り…。
二〇〇五年に公開された池島ゆたか監督の傑作ピンク・スリラー『肉体秘書　パンスト濡らして』の弁護士＆女探偵コンビが再登場し、連続猟奇殺人に巻き込まれてゆく様を描いたお色気エンタテインメント作。三上夕希、春咲いつか、日高ゆりあといったフレッシュアイドルと女探偵役のベテラン佐々木麻由子が豪華競演という配役も見所。
　人妻のミオは街で声を掛けられた男の部屋へ行った。だが気を許した隙に鈍器で殴打され、気づくと丸裸で拘束されていた。男は貞操を捨てた世の中の女たちを罵りながらミオに挿入し、その首を絞めながら絶頂に達した。
　同じ夜、人妻の可奈子が自身の署名捺印をした離婚届を手に公園で物思いに耽っているとマスクをした男が何かを引きずってきた。男は彼女と目が合うと慌てて立ち去った。男が引きずっていたものは布にくるまれたミオの全裸死体だった。
　可奈子は愛人の弁護士・咲坂と会って愛しあった。可奈子の夫・進藤は愛人の家に入り浸りだが、離婚はしないと一点張りだった。咲坂は可奈子のためにも多額の慰謝料を取り、無事離婚を成立させることを約束した。
　犯人は死体を捨てた後で去り際に可奈子が落とした離婚届を拾っていた。そこから可奈子の居所を突き止めたらしかった。以来、可奈子は悪質な無言電話に悩まされるようになった。
　咲坂は原田という男が経営する馴染みのバーへ出かけた。やがて可奈子が現れた。原田は驚いた。原田こそ連続殺人事件の犯人だった。可奈子は最近の嫌がらせに参っており、咲坂に愚痴をこぼした。可奈子はそれが夫と愛人の仕業だと思い込んでいた。咲坂は離婚対策のために可奈子にウィークリーマンションへの引っ越しを勧めた。原田はそのマンションの名を記憶し、咲坂のタバコの空き箱をポケットに忍ばせた。
　警視庁ではミオを含めた連続絞殺事件のプロファイリングが行われていた。プロファイラーの仁科は、犯人は三十代半ばから四十前後の、女性に憎悪を抱く孤独な男性と分析した。
　原田は出会い系サイトで知り合ったＯＬのかおりをマンションへ誘った。そして彼女を殺害するとマンション近くの駐車場に停められていた劇団のワゴン車に死体を押し込んだ。部屋に戻って一服しようとすると店のマッチが消えていた。原田は駐車場に戻り死体を探った。だがそこへ劇団員が近づき車を発進させた。原田は気づかれぬようかおりの手にあったマッチを取り戻し、代わりに咲坂が店に残したタバコの空箱を握らせた。そして車がコンビニに立ち寄った隙に抜け出した。
　咲坂は探偵である竹宮ユイに可奈子のストーカー調査を依頼した。ウィークリーマンションにも無言電話は続き、可奈子は自宅に戻っていた。ユイは咲坂の元の恋人であるが、いまはタツヤという恋人がいた。
　可奈子の前についに原田が姿を現した。原田はこれまでの犯行に使った和服の紐を手にして可奈子に迫った。近くで見張りをしていたユイは室内の様子が変なので部屋に向かった。しかし彼女が到着した時には可奈子はすでに殺された後だった。ユイは原田の姿を見たが、彼は悠然とその場を立ち去った。そして現場に咲坂の吸殻を残していくことを忘れなかった。
　事件担当の高杉警部は現場に残されていたタバコから咲坂を疑い、事情聴取をおこなった。可奈子の死に打ちひしがれていた咲坂は自分は酒を飲む時にしか煙草を吸わないと言い張り、ふと原田のことを脳裏に浮かべた。
　ユイは海外出張中のタツヤに電話で愚痴をこぼした。そこへ依頼人を装って原田が現れ、突然ユイに襲いかかった。ユイは部屋を飛び出して逃げるが、屋上で追いつめられてしまう。原田がユイの首をしめようとしたその時、咲坂が原田を取り押さえた。高杉と刑事たちが続いて現れた。原田は逮捕され、母親への憎悪が引き起こした犯罪だと精神鑑定された。
　後日、ユイの事務所に咲坂が訪れ、ユイを大切そうに抱きしめた。二人は自然と愛しあった。咲坂はもう一度やり直そうと言うが、そこへタツヤから電話が入り、ユイはあっさりと咲坂をしりぞけたが……。