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羽衣妙子……しのざきさとみ
羽衣茂美……里 見 瑤 子
小野美樹……水 原 かなえ
源次郎……かわさきひろゆき
羽衣英治……岡 田 智 宏
羽衣明美……里見瑶子(二役)
岡田錠司……神 戸 顕 一


監 督………深 町   章
企画・脚本…福 俵   満
撮 影………清 水 正 二
編 集………酒 井 正 次
録 音…………シネキャビン
助監督………佐 藤   吏
現 像………東 映 化 学
スチール……津 田 一 郎

  

亡き夫への変わらぬ愛を貫きたいと思いつつも、肉の疼きに耐えきれず男に体を開いてしまった未亡人と、彼女をめぐる人間模様をほのぼのタッチで描きだす未亡人旅館シリーズの一編。

未亡人の妙子は女手ひとつで温泉旅館水上荘を切り盛りし、娘の茂美を育てていた。旅館には、硬派な板前の源次郎と元ヤンキー娘の美樹が働いていた。二人は以前から肉体関係を持っていた。最近源次郎が抱いてくれないので、美樹は積極的に彼にアプローチし、二人は旅館の片隅で久しぶりに激しく愛しあうのだった。

厨房で夕食の支度をしていると、茂美が茶目っ気たっぷりに「あたし源さんと結婚しようかな」といった。なんと返事して言いかわからない妙子と源次郎だった。そこへ商事会社専務の岡田が客としてやって来た。岡田は部屋に入るなり妙子の身体に手を伸ばし、「今夜部屋に来てくれるね」といやらしく囁きかけた。以前に一度だけ酔って正体を失った妙子は岡田と寝たのだった。妙子にとっては一度限りの過ちだったが、岡田はそうは思っていないようだった。そんな二人の会話を源次郎が密かに立ち聞きしていた。

その夜、妙子は夫の遺影を見つめた。調理室にいくと源次郎がいた。実は源次郎は妙子へ想いを寄せていた。彼がそのことをはっきりと言い出せないでいると、妙子は旅館も赤字続きでいつまで続けられるかわからないと寂しく話した。そして腕はいいのだからよその旅館に行って、美樹とそろそろ身を固めたらどうかといった。なにもいえない源次郎だった。

源次郎が風呂に入っていると、茂美がはいってきて体を流してあげると近づいてきた。思わず勃起した源次郎はその場を逃げ出すが、部屋で待っていた美樹をむさぼるように抱いた。セックスの後、美樹は結婚話を持ち出すが、源次郎はきっぱりと断った。美樹は泣きながら部屋を飛び出した。妙子は岡田の部屋を訪れた。岡田は妻と別れるから一緒にならないかと誘った。妙子はあの夜のことは過ちだったと弁解するが、岡田に強引に迫られ、逃げるように部屋を出た。思いに沈みながら妙子は風呂場で体を流した。夫英治とのセックスの思い出が脳裏に甦った。

その頃、ふと目覚めた茂美は亡き父英治の幻を見た。そして隣にいるはずの母の姿がないことに気づいた。風呂上りの妙子が厨房で水を飲んでいる所へ源次郎が現れた。彼は旅館の赤字を埋める為に自分の貯金を使ってくれと申し出た。茂美は外で二人の会話を聞いていたが、二人の会話から自分が妙子の実の娘ではないことを知り、ショックを受けた。

翌日、打ち沈んだ茂美は学校にも行かず、河原を散歩していた岡田に自分の処女を買わないかと持ちかけた。岡田はさそわれるままに打ち捨てられたバスの残骸のなかで茂美を抱いた。行為の後で岡田は茂美が妙子の娘だと知り、驚いた。

茂美が川に飛び込んだという知らせが旅館に入った。茂美を助けた岡田は急に東京で用が出来たからと逃げるように旅館を出て行った。眠り続ける茂美の夢の中に、英治と茂美の実の母である明美と若い日の妙子が現れた。それは再現舞台のような映像だった。病床についていた明美は妙子に茂美の母親になって、彼女が十六歳になったら真実を告白し、自分の人生を決めさせて欲しいと告げて息を引き取った。それを見ていた茂美の瞳から涙があふれ出た。妙子は茂美が自分の娘でなくなることを恐れ、彼女が十六歳になっても真実を言い出せなかったのだ。妙子は目覚めた茂美に涙ながらに謝ったが、茂美の顔にはすべてを素直に受け入れたように明るさが戻っていた。

旅館に平穏な日常が戻った。美樹は妙子に、源次郎と結婚してくださいと頼んだ。驚く妙子に美樹は、源次郎はずっとあなたのことを愛していたのだと涙ぐみながらいった。茂美もそれに賛成した。その夜、妙子は自ら源次郎の部屋に忍び込み、彼を誘った。二人は熱いセックスに燃えあがった。こうして、この旅館に新しい主が誕生したのだった。
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