亜矢はレイプ同然に自分を抱いた夫厚に嫌気がさし、近所の奥さんケイを誘って家出しする。出張ホストとセックスを楽しみ、セックスカウンセラーを訪ね、亜矢とケイの男漁りは続く。一方、厚は携帯メールで送られてきた亜矢とホストの写真に仰天し、そのあとを追ってくるが…。
　身勝手な男の欲望に飽き飽きした人妻が、男を自分たちの快楽に奉仕させる「ヤリマンツアー」を決行！
　女流監督的場ちせが、女たちの爆発するエロティシズムをパワフルに描きだす。ゆき、鏡麗子、風間今日子らお色気度満点の人気女優がセクシーに共演。

　亜矢の夫厚は自身の欲望の赴くまま彼女の肉体を求めてきた。亜矢が拒否し、これはレイプだと責めると、厚は女房は夫のものだときつく言い張った。翌日、亜矢は貯金を全部下ろして友人のケイとともに家を出た。
　上京した亜矢とケイはインターネットで予約した出張ホストとの待ち合わせ場所へ向かった。そこには若いホストの祐樹と俊介が待っていた。まずはお酒でも飲もうかという彼らの誘いに、ケイは大胆にもホテルに直行だとあっさり告げた。
　ホテルに入った四人は、亜矢と祐樹、ケイと俊介というパートナー組み合わせでさっそくセックスを楽しんだ。亜矢もケイも貪欲に男たちの肉体を貪った。亜矢は「ヤリマン記念」にと、携帯のカメラで全裸のまま祐樹と写真を撮り、厚にメールで送りつけた。
　一方、亜矢の家出を知った厚は呆然とした。そこへケイの夫が怒鳴り込んできた。さらに追い討ちをかけるように、亜矢から祐樹とのホテルでの写真がメールで送られてきた。厚はいても立ってもいられず、新幹線に飛び乗り東京へ向かった。
　その夜、亜矢は「気持ちいいセックスしかしない事に決めた」と宣言し、ケイと乾杯した。ケイは紹介したい人がいると、亜矢をある家に連れて行った。そこはカウンセラーの古賀の自宅兼診察室だった。かつて不感症だったケイは古賀のカウンセリングとセックスボランティアのおかげで快感に目覚めたのだと話した。そして亜矢にもセックスボランティアを紹介して欲しいと古賀に頼んだ。亜矢から厚との一件を聞いた古賀は、それは女の悦びを知らないからだとアドバイスし、ボランティアを紹介すると言った。
　繁華街で亜矢を探していた厚は、麻里という女に声を掛けられた。メールの写真を見た麻里は、男は出張ホストで見たことがある顔だと言った。そして、亜矢が厚の奥さんだと見抜くと、自分も主婦で、幸せな夫婦生活を維持するためには不倫は必要なのだと話し、厚に自分との家庭外セックスを試してみないかと持ちかけた。二人はホテルで体を重ねた。厚は亜矢への怒りをぶつけるように彼女を抱いた。

亜矢の前にセックスボランティアの君原が現れた。自分のイチモツとテクニックに自信満々の彼だったが、亜矢は「イクだけなら自分でイケる」と、彼の前でオナニーをはじめた。やがてエクスタシーに達した亜矢の前で、君原は自信を打ち壊され言葉もでなかった。亜矢は気持ちいいセックスがしたいと、彼を導いた。 　厚と麻里は祐樹と俊介を見つけ、後を追った。二人はホテルに入り、厚たちはその前で待った。厚の脳裏には祐樹たち二人を相手に悶える亜矢の恥態が浮かび、泣き出しそうになった。 　その頃、ケイは古賀のもとを訪れ、亜矢に誘われて今の生活を全部壊したくなってしまったのだと話した。家庭から解放された主婦はケダモノになるのだと、彼女は古賀にのしかかった。 　ホテルの前で待っていた厚が見たのは、晴れ晴れとした表情で出てきた亜矢だった。麻里に促され、厚は亜矢のもとへ駆け出した。そして、怒りを抑えながら亜矢へ抗議した。しかし亜矢の方も強気で、レイプのことを誤らないかぎりは家に帰る気はないと言い張った。厚は思わず彼女に殴りかかろうとした。そこへ麻里が止めに入った。亜矢は厚をそのままにしてケイと合流した。そろそろ家に戻ろうかと言うと、ケイは最後のヤリマンパーティをしようと提案した。その頃、厚は亜矢のことが理解できず途方に暮れていた。愛のあるセックスが一番だろうと言う厚に、麻里は愛なんてない方が気持ちよくなれるのだと告げた。 　診察所で古賀と君原が話していると、亜矢とケイが勢いよく入ってきた。女の悦びを教えてと、亜矢は古賀に、ケイは君原にむしゃぶりついた。二人は快感に身悶えながら、目を見合わせて手を握り合った。 　厚は意気消沈したまま東京駅へと向かった。一方、繁華街には晴れ晴れと歩く亜矢の姿があった。

監　督………的　場　ち　せ 企　画………福　俵　　　満 脚　本………山　崎　邦　紀 撮　影………小山田　勝　治 音　楽………中　空　　　龍 編　集……フィルムクラフト 助監督……… 録　音………シネ・キャビン 現　像………東映ラボテック

高梨亜矢……ゆ　　　　　き 対馬ケイ……鏡　　　麗　子 山村麻里……風　間　今日子 高梨　厚……柳　　　東　史 古賀純一……なかみつせいじ 君原武夫……平　川　直　大 相沢祐樹……須　藤　敦　士 栗村俊介……兵　藤　未来洋