死者の霊が見えるという特殊な能力を持つホテトル嬢の夢見子は、ホームレスになって死んだ田中から救いを求めるメッセージを受け取り、彼の別れた妻への罪の償いに手を貸すが…。
　霊視能力＝シックス・センスを持った風俗嬢をヒロインに、エロスとホラーファンタジーをミックスして描く異色のピンク・エンタテイメントだ。グラビアで人気のゆき、桜沢菜々子、葉月螢ら、豪華女優陣が個性豊かに共演する必見の話題作だ。

　ホテトル嬢の夢見子は死者の霊が見えるという特殊な能力を持っていた。その日、客の遠藤とホテルで一戦を交えた後、バスルームで血塗れの女の霊を見た。夢見子は逃げるように街に出るが、今度はホームレスの霊が手話の指文字で「助けて」と呼びかけてきた。夢見子は意味が理解できず、逃げ去った。家に帰った夢見子はいつものように精神安定剤で心を落ち着けた。
　数日後。夢見子は津川の豪邸を訪ねた。家の前には戦時中空襲の被害に遭った少女の霊がいた。津川は夢見子に妻のかおりとレズプレイをさせ、続いて３Ｐで盛り上がった。夢見子が家を出ようとすると、先ほどの少女の霊が彼女の腕を掴んだ。一人でもがく姿を変に思った津川は彼女を無理やり追い出した。
　占い師の楠目は夢見子に仏像のような金色の後光が差しているのを見て道端で彼女を呼び止めた。彼は夢見子に霊感があることを見抜いた。夢見子は先日の霊が見せた手話のメッセージを彼に示すが、彼にもその意味はわからなかった。楠目はその能力を生かして何かをすればきっと幸せになれるとアドバイスしたが、夢見子は歩き去った。歩きながら彼女は再び「気配」を感じてしまい、顔を背けた。彼女とすれ違った田中は別れた妻マリカのもとを訪れた。だが、彼が話しかけてもマリカはその声も姿も気づかなかった。その夜、彼女の再婚相手の和彦が訪ねてきて二人は愛し合った。部屋の外から覗いていた田中は自分の遺影を見つけ、自分が死んでしまった事実を知った。

夢見子の前に田中の霊が現れた。彼こそ先日のホームレスだった。彼とのやりとりが周囲には一人芝居に見え、冷たい視線が向けられた彼女は思わず泣き出した。そこへ楠目が駆け寄り、あの手話は「助けて」というメッセージだと話し、田中を助けることが夢見子の使命なのだと彼女を勇気づけた。 　田中はマリカに暴力を振るい続け、愛人のエミのもとへ転がり込んだが、病にかかりエミに捨てられ、ホームレスになって死んだのだった。彼はマリカに許しを乞いたかったのだ。夢見子はマリカに田中の思いを伝えようとするが、マリカは冷たい態度を取った。夢見子は田中から預かった封筒を無理やりマリカに握らせ、自分の力の足りなさを田中に詫びた。 　その夜、マリカはいつもより激しく和彦を求めた。彼が寝静まると、夢見子から渡された封筒を開けてみた。そこには「愛する妻マリカと」と書かれたボロボロになった写真が入っていた。その後、眠るマリカの前に田中が現れ、今までのことを詫び自分の思いを彼女に告げた。マリカはようやく彼を許した。幸せになってくれという言葉を残し、彼の霊はあの世へと旅立った。その頃、夢見子はそれを感じ取り、窓から外を見ながら微笑を浮かべた。翌朝、マリカは田中の遺影に手を合わせた。和彦は彼女の田中への憎しみが消えたことを喜んだ。 　夢見子が客の待つホテルへ向かうと、そこにいたのは何と楠目だった。彼は夢見子に会いたくて探し回ったと話した。夢見子も会いたかったと言い、二人のセックスが熱く燃えあがった。

監　督………橋　本　卓　明 企　画………福　俵　　　満 脚　本………五　代　暁　子 撮　影………中　尾　正　人 照　明………小　川　　　満 編　集………酒　井　正　次 録　音………シネ・キャビン 助監督………高　田　宝　重 現　像………東　映　化　学

夢見子………ゆ　　　　　き マリカ………葉　月　　　螢 かおり………桜　沢　菜々子 楠目…………竹　本　泰　志 田中…………田　嶋　謙　一 和彦…………千　葉　誠　樹 遠藤…………川屋　せっちん 津川…………木　立　隆　雅 ＯＬの亡霊…若　宮　弥　生